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本枯れ節(鹿児島県 枕崎市)

▲枕崎の本枯れ節製造提携 一工場の日乾風景

 

▲せいろに並べられたかつお

▲次々と手際よくさばかれるかつお

職人の技が伝える自然のうまみ

日本料理には昔から出汁(だし)がかかせません。

 

昆布や鰹のやさしい旨味が和食の繊細な味わいを引き立たせてくれます。今ではほとんど見かけなくなってしまいましたが、昔はどこの家にも「かつお節削り機」がありました。料理をはじめる前におかかを削る、そんな光景を懐かしく感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

うまみ調味料や削り節の普及で、家庭ではあまり目にすることがなくなったかつお節ですが、今も伝統的な製法を頑なに守り、昔ながらの最高級かつお節を作っている産地があります。鹿児島空港から車でさらに南に一時間半、かつお節生産量日本一を誇る鹿児島県枕崎市です。

 

枕崎における「かつお節」の生産量は年間約1万7000トン。実に全国の生産量の4割を占めます。その中で、製造工程が最長1年にも及ぶ、選ばれた「かつお節」があります。枕崎産のかつおぶしの中でたった3%しか生産されない、「本枯れ節」です。

 

 


▲すり身を塗り込む整形の工程

▲20日間もつづく焙乾の工程

枕崎港に水揚げされ、3枚におろされたかつおは、2時間前後90度以上の高温の湯の中で煮こまれます。

 

身を冷まし、一枚一枚手作業で骨や余分な皮を丁寧に取り除いた後、身が裂けている箇所に職人が鰹のすり身をへらで塗りこみ、表面を滑らかにする整形(せいけい)作業が行われます。こうすることで、美しく仕上がるとともにカビ付け時のカビの侵入を予防することができます。

 

その次は、焙乾(ばいかん)の工程。地元の山で伐採した樫やクヌギを使って火を焚き、実に20日近くも身を燻(いぶ)し続けます。枕崎の町は、いたるところにかつお節工場があるため、この焙乾工程の時に出る白い煙がたちのぼって、町中が白いもやでおおわれます。焙乾の作業を担当すると、1カ月で体重が10kg減る人もいるというとてもたいへんな作業です。

 

 

 

 

 


▲本枯れ節になる粗節が選別される

▲天日で干される本枯れ節

こうしてじっくりと燻された身は黒く変色して「荒節(あらぶし)」となります。実は一般に出回っている「削り節」は、この「荒節」を加工したものがほとんどなのですが、「本枯れ節」の場合は、さらにここから、非常に手間がかかる次の工程に移ります。

 

「荒節」の表面を丁寧に削り、余分な脂肪分などを取り除きます。綺麗に削られた荒節は「裸節(はだかぶし)」となり、その後は、いよいよ「本枯れ節」ならではの「カビ付け」作業に移ります。

 

裸節にカビ菌を噴霧し、温度や湿度が管理された部屋で3~4週間かけてカビを繁殖させ、1日程度天日干し。また部屋に戻しては天日干し・・・、という作業を繰り返すのです。

 

どこまで繰り返すかは、作り手が状態を見ながら判断していくのですが、長期間かけて何回もカビを繁殖させて、表面が茶色に熟成した「本枯れ節」(ほんかれぶし)になるまでには、短くて4カ月、長ければ1年近くもの長い月日がかかります。

 

こうして時間をかけてカビが生育する過程で、鰹の余計な脂肪分がうま味成分となり、まろやかで丸みのある上品なだしがとれるようになるのです。日本一のかつお節生産量を誇る枕崎において、たった3%しか作られない「本枯れ節」。

 

手間をおしまない職人の情熱と、鹿児島の豊かな自然が作り出す、奥の深い至極の逸品です。

 


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